3月3日に小沢秘書が突然、逮捕されました。この強制捜査はいったいなんだったのか?本当に正しいのか?振り返ります。

結論から言ってしまうと、この強制捜査はとんでもない国家権力の乱用、謀略であると言えます。マスコミも今ではこの事実をほとんど報道しなくなっています。では、どのような点が不可解なのか挙げてみましょう。


1.前例のない、政治資金規正法の根幹を揺るがす異例の強制捜査

この点は一番疑問符がつく問題です。今回の検察の言い分は、「西松建設からきた献金なのに、政治団体の名前を記載する虚偽記載だ」ということです。しかし、お金を拠出する側(今回の例であれば西松建設)と寄付行為者(政治団体)が違った場合、どちらを記載すれば良いのか。明確な決まりは法務省には無かったようなのです(下記動画の6:40くらいをご参照ください)。だから、小沢氏は政治団体の名前を記載した。それが駄目だと検察から言われているわけですね。

少し考えてみてください。道理が合っていないと思いませんか?

例えば、あなたがXさんという政治家に献金を行いました。でも実は、あなたは寄付をしただけでお金の出所はBさんであり、あなたは代わりに寄付行為をしただけなのです。寄付された政治家XはBさんのことは勿論知りませんから、あなたの名前を記載するでしょう。そう記載したことで、「虚偽記載」とされ、今回のように逮捕されてしまったのが西松事件なのです。

もし、これが有罪となるのであれば、これは今までの政治資金規正法に前例のないこととなり、献金問題の根幹を揺るがすものとなります。なぜなら、お金の拠出者を政治家サイドで全て把握することはほぼ不可能であり、そうすると「虚偽記載だらけ」となるからです。要するに、献金を受けている政治家のほとんどを逮捕しなければならないということです。



2.政治団体はダミーなのか

しきりにマスコミの報道では、政治団体はダミーだったと騒がれておりますが、これは「嘘」です。ダミーの“可能性”があるという点では否定はしませんが、あくまでも可能性だということです。なぜなら、どこからがダミーでどこからが政治団体かという判定が非常に難しいため、正確な判断はできないからです。これは専門家も仰っていることです。つまり、検察はこの部分を争点にはできないということです。しかしながら、マスコミでは、あたかもダミーから献金を受けていたとして、小沢氏のイメージダウンに利用していますが。


3.なぜこの時期なのか

野党最大勢力の代表の秘書逮捕をこの時期(総選挙前)にやるということは、選挙の結果に多大な影響力を残すわけで、検察に選挙結果を情報操作する権利があるのかということです。選挙と言う、国家の根源にかかわる政を行う前段階の時期に、前述したような「悪性ではない虚偽記載」で逮捕・起訴するのではなく、選挙が終わってから行うべきなのです。

もし、仮に100歩譲って検察の強制捜査を認めたとしましょう。ならば、虚偽記載に相当悪質な問題が出てくる必要があります。もし、これで虚偽記載以外の何も出てこないのであれば、これは大問題です。誰が見ても、今回の検察の動きは「選挙を意識した国家権力の乱用」だったとして見ることでしょう。

そして、小沢氏は選挙で負け、謀略が勝ったという事実だけが残る。天下り、規制緩和、アメリカ従属型政治は変わらないし、今後ますます変えることはできなくなります。なぜなら、また変えようとすれば、その人が国策捜査によって逮捕されてしまうからです。

つまり、この謀略を認めてしまえば、今までやってきた痴漢等の冤罪を今後も横行させることになるということです。



サンデープロジェクト等で西松建設の検察の動きについて語ってきた、元検察OBの郷原信郎氏。この方のお話を聞くことで、西松建設の全容が見えてくるかと思います。



謀略を許すような国家に絶対にしてはいけません!