「マスコミは、くだらんいいがかりを付けて麻生降ろしを繰り返している。けしからん!」

そうお考えの人は多いと思います。よって、マスコミ=民主党の味方 ともお感じの方も多いでしょう。しかし、実情はまるで異なります。マスコミが民主党寄りなのではなく、早く首相の座から追い出し(自民党から)利権構造を推進させてくれる首相を新たに擁立したいだけなのです。


小泉元首相以降に誕生した総理大臣は、今までマスコミより徹底的な批判を受け続けました。小泉政権下で冷え切った中韓との関係の改善を目指した安倍晋三、小泉政権に批判的な一部の政治家に支持されていた福田康夫、郵政民営化に批判的な発言をした麻生太郎に対しては、連日バッシングを繰り返しました。

要するに、小泉政権下で行われた利権構造の拡大を推進しようととしない首相は、必ずマスメディアに叩かれるわけです。

マスコミが伝えているような、靖国参拝をして中韓との関係より米国との関係を選ぶ小泉首相が素晴らしくて、そうでない首相が無能だったからといったような単純な理由ではないです。(裏があるわけです)

そもそも小泉政権というものは、日本を先進国から一気に引き摺り下ろした政権です。(今もその後遺症を引き摺っていると言っても良い)

GDPが2000年発足時の3位(為替レート、購買力平価(PPP)ベース)という位置から、5位(2001年)、7位(2002年)、10位(2003年)、11位(2004年)、14位(2005年)、18位(2006年)と大きく後退させたのも、小泉政権のブレーンである竹中平蔵氏が推進した規制緩和と外資本の導入、財政緊縮、国有財産の民営化・売却等によるものが直接起因しているのです。

規制緩和によって日本の伝統や技術力が衰退し、そこに外資本が参入する。また外資によって日本固有の会社が買収され、財政緊縮によって地方は廃れる。国有財産の売却によって一部の人間に利益が集中し、結果日本の中流下層の生活を圧迫させているのです。

ですから、小泉さんがやっぱり一番!と言っている人は、マスコミに騙されているだけに過ぎないのです。

ではなぜマスコミは小泉政権のような体制を望んでいるのか?厳密に言うと、マスコミが望んでいるわけではありません。裏で大きな力が働いているわけです。そのきな存在が、小泉政権の利権構造を拡大させてくれる体制を強く望んでいるわけです。望んでいるというよりも、死守していると言った方がよいでしょうか。

だから、自民党の中で、それが出来る人間を首相に据えたい、もしくは現首相に“ある密約”を交わさせたいと、そういう意図があるのです。

マスコミは民主党の味方では全くありませんし、民主党にだけは政権を渡してはいけないと考えているのではないでしょうか。民主党に政権が渡れば、政治屋、官僚、大資本、外国資本、マスコミの巧妙な利権構造が崩壊する可能性が、かなり高くなってしまうので、政権交代だけはさせてはいけないと考えているはずです。

手段を選ばぬ「悪徳ペンタゴン」次の一手

しかし、政権交代が現実味を帯びている今日。これ以上、小沢代表の支持者を増やしてしまってはマズい状況になると感じた“某巨大組織”は、どんな手を使ってでも小沢代表を降ろすことでしょう。今も、このような悲しい状況となっていることを見ればよくわかるはずです。

もし、思惑通りに民主党が失墜すれば、また一部の人間だけが得をする利権構造が拡大することでしょう。